膝痛と腰椎4番

2024年7月25日更新

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身体の要といわれる腰には五つの腰椎があります。その中で上から4番目にある「腰椎4番」の弾力は、骨盤の動きや生殖器の機能に深く関連しています。腰椎4番が弾力を失うと、時として「ぎっくり腰」のような激しい痛みを伴う腰痛をきっかけにして、その動きを取り戻すそうとします。ところが「ぎっくり腰」がクセになって、慢性的な腰痛を抱えている身体をみると、弾力を取り戻すどころか、動きを忘れてしまったかのように固まっている場合が大半です。

これと同じ現象が、慢性的に膝の痛みを抱えている方の腰椎4番にもみられます。弾力のある腰椎4番に力が集まると、それと連動して骨盤の開閉運動が可能となり、膝の曲げ伸ばしで起こる「スクリューホームムーブメント」と呼ばれる膝関節の回旋運動を促します。この回旋運動に滞りが生じて膝関節が不安定になると、身体は関節液を集めて膝を腫らしたり、関節軟骨を変形させたりして膝が安定するように適応します。腫れや変形は、痛みの原因だとされやすいのですが、起きているのは、不安定な膝を補うための生理的反応であり、痛みの原因ではありません。

変形した膝の痛みを愉気と体操によって改善されている方々に教えられたのは、膝痛が治るために必要なのは、医学的な専門知識ではなく、腰からはじまる身体の運動連鎖を感じとり、膝がどう動いているのか、そしてどう動こうとしているのかに気がつこうとする意識の向け方にあるという事でした。

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